「フン、やっぱりプラスチックだ」 と言った、ソフィアの夏のおばあさん 

トーベ・ヤンソン「少女ソフィアの夏」の一編「おとなりさん」
おばあさんとソフィアの会話。

「・・・まったく、あのドアだって、とんでもない方向につけたもんだよ。これじゃあ、南西の風のときには、ぜったいにあけられないよ。あそこにあるのがこの家の水がめだね。フン、やっぱりプラスチックだ」

「フン、やっぱりプラスチックだ」とソフィアも言った。


野生味あふれた島は、ほんのわずかの人工物で姿を変えてしまう。
島全体が、低く、なんだかぺったんこで、趣のない安っぽい感じになって、野性味が消えてしまう。
立て札もプラスティックも、島への「挑戦状」なのだ。


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とうぜん、ボートにもこだわりのあるトーベには、プラスチック製のボートなど考えられない。 
「フェアプレイ」の中でも、酔っぱらって島に上陸しようとした連中が乗っていたのは、「みっともないプラスチック製ボート・・あろうことかすみれ色」だった。


私も長いこと海っぺりで育ったから、「海岸に似合わない」「海岸に持ち込んだらいけない」もの、という感覚は分かる。

実際、そういったものは海岸にとって、流れ着くプラやポリなどは、ゴミを通り越して、天敵に近い。

だから、トーベ・ヤンソン生誕100周年の展覧会で、溢れるばかりのムーミングッズ、プラとかポリ製品のムーミン・グッズが、なぜこんなに必要なのかと驚いた。 
 
 
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フィンランドと日本が似ているという人もいます。 
でも、自然への配慮も、景観への配慮も、ほんとうはない日本と、生活の中で自然への価値観が徹底している北欧とは、ぜんぜん似ていないよね。


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